シュールなイヤリングの奇妙な世界
ダリ、Ottolinger、マグリット、Farisの共通点

通常、別々の場所に存在する要素をひとつの場所に並置すると、驚くべき効果が生み出される。ジュエリーにとって、これは朗報だ。強印象は大歓迎。歪んでしまったリアルのなかで、型破りな異形のイヤリングをつけて、お似合いの制御されたカオス的アートを鑑賞するのもオツな気分だ。そこで、SSENSEでもっともシュールなアイテムとシュールレアリスムの作品を組み合わせてみた。

画像のアイテム:ピアス(Completedworks)
相対性理論の表現か、はたまたカマンベール チーズで作った時計が太陽の熱で溶けているだけか? ダリは、断固、後者を主張した。食器を拭くキッチン タオルを表現したゴールド カラーのイヤリングで、シュールレアリスム運動の代表的傑作から滲み出るデカダンスを称えよう。そう、すべては相対性に支配される。

画像のアイテム:ピアス(Shushu/Tong)
フォルムと機能の対立、縮尺に内在する価値を考察する。あるいは頭を悩ませる代わりに、このイヤリングをつける。手助けが必要なときもある。

画像のアイテム:ピアス(Ottolinger)
ミロがパリへ移った直後は、不可思議な有機的フォルムが作品のテーマになった。ブラックのラバーに浸して滴るに任せたイヤリングも、同じテーマを追っている。

画像のアイテム:ピアス(Faris)
イヤリングとくれば、タンギー。1942年に制作されたこの作品は、現代アートとしても通用しそうだ。時も場所も漠とした描写は、時代を超える。

画像のアイテム:ピアス(Vanessa Schindler)
色といい流れといい、優美なシルエットがエルンストの描いた女性と不思議なほど似ている。あなたと同じくらい生身なアートのオブジェ。

画像のアイテム:ピアス(Emanuele Bicocchi)
理知的と評されるこの作品には、今私たちが体験している奇妙な隔離の夢物語を解き明かす鍵が隠れているかもしれない。いっそ、鍵のイヤリングをつけるほうが手っ取り早いだろうか。
- 翻訳: Yoriko Inoue
- Date: May 25, 2020