復活、スクエア トゥ
Eckhaus Latta、Y/Project、Lemaireなど5種類のスクエア トゥが勢揃い

どこからどう見ても、スクエア トゥはカタい印象がある。いかめしく、角ばっていて、常に地に足がついている。リラックス感漂うシアリングのラウンジ シューズだろうと、ストラップのついたイブニング サンダルだろうと、スクエア トゥはその確固たる姿勢を崩さないのだ。よく言えばノスタルジックだが、この可愛げのない靴の古めかしい感じは否めない。とはいえ、このリバイバルの時代、流行はミニマルながらも目を引くシルエットへと向かっている。そこで今回は、それぞれ異なるスタイルで、つま先に四角ばったフォルムを取り入れた5足を紹介しよう。

画像のアイテム:カジュアル シューズ(Eckhaus Latta)
Eckhaus LattaとUggのコラボレーションと聞くと、丸い穴に四角い杭を打つような、少々不釣り合いな組み合わせだと思うかもしれない。だが、このカルト的人気を誇るロサンゼルスのブランドに関しては、そんな心配は無用だ。意外性あってこそのEckhaus Latta。というわけで、今回、Uggのラウンジスライドが、ターコイズ グリーンのマペットのようなシアリングを用いたリミックスとして登場した。

画像のアイテム:ブーツ(Y/Project)
一見、下品に見える、このゴールドのローカットブーツの決め手がスクエア トゥだ。海賊の靴にも、カウボーイの靴にも、ギャンブラーの靴にも、トロフィーにも見える、このブーツには、コスチュームと同じく、人の心を鷲づかみにする人工的な仰々しさがある。

このエレガントなスクエアトゥのサンダルほど、良い意味で、ノスタルジックなカッコ良さを彷彿とさせる靴はない。脳裏に浮かぶのは、90年代後半にプロムで履いた靴、きっちりアップした髪、ショールと合わせた光沢のあるスリップドレス、がっつり入れたハイライト、そして手を繋いだグウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)とブラッド・ピット(Brad Pitt)の記憶だ。この上品なバックル サンダルを履けば、あの懐かしい時代に戻れること請け合いだ。

画像のアイテム:ブーツ(Ann Demeulemeester)
スクエアトゥ ブーツの起源は、おそらくバイカー ブーツ、それもバイク乗りが実際に履く、本物のバイカーブーツだろう。黒のレザーに幅広のつま先の靴は、ハーレーダビッドソンのお墨付きである。元より黒のレザーを好むAnn Demeulemeesterが、同じようにレザーを愛用するバイカーたちからインスピレーションを得るのは、至極当然だ。この機能的なバイカーブーツにアントワープ流のひねりが加えられ、ほとんどウェッジソールと言ってもいいような傾斜したブロックヒールと、セクシーなオーバーニーのスタイルに仕上がった。

画像のアイテム:ブーツ(Lemaire)
イギリス軍隊の兵士が履いていたブーツを起源とするチャッカ ブーツ、別名デザート ブーツは、遠い昔に戦場から離れ、以来ジーンズやスーツのスラックスの足元を飾ってきた。少なくとも1940年代から、メンズウェアの定番として定着したデザート ブーツだが、Lemaireの手にかかれば、こんなクラシックの代表的アイテムさえ、四角にしたつま先という意外性のあるデザインで、新たなスタイルに生まれ変わってしまうのだ。
- Date: September 16, 2019