Majid Jordanの崇高なる学び舎
話題の R&B デュオが自らのキャリア構築に多大な影響を与えたブルータリズムの学び舎を、SSENSE と共に再訪
- クリエイティブ ディレクション: Dominik Tarabanski / Marek & Associates

1827 年に創立されたトロント大学は、2 つの対照的な思想が共存している場所です。植民地時代に建設され、キングス・カレッジと呼ばれていた東側のキャンパスは、ロマネスク様式とゴシック様式の歴史的建造物が並び、ハリー・ポッターの物語に登場しそうな古色蒼然とした雰囲気を醸し出しています。一方、第二次世界大戦後に建設された西側のキャンパスは、鋼鉄、ガラス、コンクリートを用いた極めてモダンな様式の建物群で、ブルータリズムを体現しています。居心地が良く、内省的で、夢想的な東側と、冷徹で、外面的で、抽象的な西側が相乗して創り出される、観る者を幻惑する統合失調症的な空間は、あまりにも複雑かつ謎めいており、一言では語り尽くせません。そんなトロント大学なくして、Majid Jordan のデュオが最高のラブ ソングを生み出すことはなかったでしょう。


トロント大学でビジネスと経済学を学んでいた Majid Al Maskati と Jordan Ullman は、学生寮の部屋をレコーディング スタジオ代わりにして、心地よいムーディーなメロディと、予期せぬ大胆なサウンドを併せ持つダンス トラックを生み出しました。しかし彼らは、このトラックのデモ版をネットにアップロードした数日後、それがまさか Drake の目に止まるとは夢にも思っていませんでした。これが契機となり、彼らは瞬く間にセレブラル R&B のニューウェーブの中心的存在となりました。
今回、メンターである Drake の OVO Sound を通じて自らの名を冠したデビュー アルバムをリリースしたばかりのデュオが、互いの友情とコラボレーションを育んだ場所を再訪しました。圧倒的なブルータリズムを発散するトロント大学の建物群を背に、それに劣らぬほど複雑な組み合わせのメンズウェアに身を包んだ Majid Jordan の 2 人が、自らの成功を振り返ります。彼らが着用しているのは、Satisfy と Cottweiler の未来的なミニマリスト デザインのウェア、Lanvin のテイラード スポーツウェア、そして Off-White が拡大解釈したストリート ウェアです。
「我々が目標としているのは、大切なひとときに聴きたいと思わせるようなサウンドだ」





「過去がすべての疑問に答えてくれるわけではない」






「間違いを犯しても善人にはなれる」


「他人から押し付けられた枠組みに囚われてはいけない」
- クリエイティブ ディレクション: Dominik Tarabanski / Marek & Associates
- 撮影: Jamie Webster / Common Good
- スタイリング: Mark Jen Hsu
- 映像: Common Good
- ヘア&メイクアップ: Wendy Rorong