Rui グローブ
中国出身のデザイナー Rui Zhou は、不完全なものの美しさに自然と魅了され、日本古来の美学である侘び寂びを作品づくりの指針としています。 アシンメトリな作品は、セミシアなオープン ニットのパーツが重なり合い、小さなパール ビーズで繋ぎとめられたデザインであるにもかかわらず、第二の肌のように体を覆います。 その柔らかく危ういほど繊細な構造には厳然たる視点が共存し、エレガンスのなかに秘められたパワーを浮き彫りにしています。 Zhou の非常に私的な作品は、遠い故国とのつながりを保ちながら、異国の地ニューヨークで生き、道を切り開く中国人移民としての自らのアイデンティティそのものと言っても過言ではありません。 作品に表現される愛は、従来の一面的な概念ではなく、複雑で、陰影に富み、断片的で、不完全。 そんな感覚や感情に導かれるままに、Rui は布を通して表現できないものを注意深く掘り下げ、ニットというもうひとつのコミュニケーション手段に生命を吹き込みました。 パーソンズ美術大学修士号を持つ Rui Zhou は、コレクション全体から発散される深い感性と卓越した独創性で、今後の活躍を期待されている新進気鋭のデザイナーです。