思いを
葉書に託して
10人の伝説的スケートボーダーが伝える今の生活
- 写真: Sam Muller
- アートワーク: Skye Oleson-Cormack
英国の作家であり、名うてのプレイボーイでもあったセオドア・フック(Theodore Hook)は、1840年に世界初の葉書を受け取った人物とされる。郵便史家によると、彼はその葉書を書いた人物でもあったようだ。つまり、葉書に郵便局員の戯画を描いたうえ、「差出人に返送」として、自分宛てに郵送したらしい。そんなフックの悪戯は、周囲から切り離されて生活し、日常の反復をひとりごち、受信トレイを無視して、もっと時間のかかるコミュニケーションへ戻りつつある私たちのメタファーみたいだ。永久とも思える隔離の1年が過ぎてみれば、昔ながらの通信手段が心の救いになった。ただし、挨拶の言葉は「いつもお世話になっております」から「会える日を楽しみにしています」に変わったけれど。
そこで、私たちと同じように家に閉じ込められたカリフォルニアのスケートボーダーたちに、会いたいと思う友だち、信頼する先輩、家族へのメッセージを書いてもらった。ひとつには孤独の記念として、もうひとつには大切な繋がりを失わないために。一緒に旅行に出かけたり休暇を過ごすことは当分できないかもしれないが、喜び、安堵、安らぎ、内省のときを共にすることで、平板な不確定の霧を掻き分けることはできる。かつてなく未来は予測できないが、今、私たちが今共にいることだけはわかる。
トニー・ホーク(TONY HAWK)、
アリーシャ・リー(ALLYSHA LE)、
エリック・エリントン(ERIK ELLINGTON)、
ナケル・スミス(NA-KEL SMITH)、
どうもありがとう。










- 写真: Sam Muller
- アートワーク: Skye Oleson-Cormack
- 協力: Lizzie Armanto、Erik Ellington、Tony Hawk、Allysha Le、Don Nguyen、Paul Rodriguez、Na-Kel Smith、Elissa Steamer、Grant Taylor、Ishod Wair
- 翻訳: Yoriko Inoue
- Date: December 4, 2020