Charles Jeffrey Loverboyのアブラカダブラ

SSENSEに魔法をかけたデザイナー

  • 写真: Rebecca Storm
  • スタイリング: Charlotte Ghesquiere、Charles Jeffrey

ディズニー映画『ファンタジア』(1940年)は、ミッキー・マウス演じる魔法使いの弟子が師匠のまじないを真似したばかりに、てんやわんやの大騒ぎになるというお話。どうやら、魔術を操るのは簡単なことではないらしい。ファッションの世界で魔法を目にすることがめったにないのも、そのせいかもしれない。だが、素材の元来の目的がデザイナーによって新たな用途を与えられる様は、魔法を目の当たりにしているような心ときめく光景だ。安全ピンや工作用紙から人工装具、蝋、ベビーオイル、スライムまで、あらゆるものを駆使したCharles Jeffrey Loverboyの作品には、強烈な印象の原色が渦巻く ── 血のようなレッド、毒々しいサフラン、念力の波動を表すブルー。プラスチックのペット ボトルは潰されて靴底になる。使用済みのガーメント バッグはチュールになる。クラブ キッドから空想力溢れるファッション デザイナーへと変身を遂げたチャールズ・ジェフリーが、夏も終ろうとするモントリオールにSSENSE本社を訪ね、キャスティングとスタイリングをスタッフとコラボレーションした。『ファンタジア』、アバンギャルドなマルチ アーティストのリー・バウリー(Leigh Bowery)、絵本シリーズのキャラクターのラガディ・アン(Raggedy Anne)を魔法のるつぼで掻き混ぜると、自由闊達、天衣無縫の Charles Jeffrey Loverboy ができあがる。

  • 写真: Rebecca Storm
  • スタイリング: Charlotte Ghesquiere、Charles Jeffrey
  • 写真アシスタント: Raymond Adriano
  • スタイリング アシスタント: Kimberley Bulliman
  • ヘア&メイクアップ: Carole Méthot
  • ヘア & メイク アシスタント: Juliette Morgane
  • モデル: Tiffany Le、Yza Nouiga、Shawn Thompson、Steven Wang
  • 制作: Alexandra Zbikowski
  • 制作アシスタント: Ian Kelly