New Icons: Rick Owensのテクノ・グラディエーター

古代において必需品であったグラディエーターサンダルは、現代にも変わらず通用する必須アイテムだ: 日々戦う日常においても、ナイトクラブのダンスフロアであっても

  • 文: Bianca Heuser
  • 撮影: Nik Mirus / L'ELOI

新たに登場したアイコンが語る、今シーズンとりわけ注目すべきアイテムの誕生秘話

グラディエーターサンダルは最も長いファッションキャリアをもつものの1つだ。キリストより古く、ビルケンシュトックより規模が大きく、フットウェアのクラシックとして不朽の人気を誇っている、なぜならそれは絶え間なく進化させられるものだからだ。ハイファッションとしてもカジュアルでも、アーストーンでもシャイニーなメタリックでも、ペタンコ靴でもヒール靴としても、このサンダルはオリュンポスの神々から、古代の反勢力のリーダー、そして情報通の国際的な人々にもぴったりである。今シーズンのサンダルにおいて最も注目されたのは、禁欲的な部族社会と残忍な美的感覚を非凡な感覚で織り交ぜることで有名なRick Owensによるものだった。よって、グラディエーターサンダルが彼のこの春の主力アイテムであったことは何ら驚くことではなかった。彼の手にかかり、テクノ・ノマド方向に作り変えられた。

ディエーターサンダルの中心概念に忠実だ。Owensのシグネチャーである型製品のアイランドソールが最大級のフレキシビリティーを保証する一方で、ベルクロの留め具がさらなる心地よさを提供する。しかし、このデザインの真のハイライトはかかとの外側にあるポケットである。このサンダルは、熱狂者と現代のあらゆるシチズンにとっての夢を叶えてくれる代物なのだ。もし少ない荷物で旅行したいのなら、余分のポケットが大改革をもたらしてくれる。1つのポケットをその貨物(カーゴ)サンダルに加えることで、Owensは不可能を可能にし、クラブウェアの必需品を開発した。センスのないリズムとともにあるナップザックにさよならしよう!結局、衣服が日々身につける甲冑なのであれば、Owensが提案しているように思われるように、それは日々のあらゆる戦いに順応しなければならないのだ。

  • 文: Bianca Heuser
  • 撮影: Nik Mirus / L'ELOI
  • スタイリング: Oliver Stenberg / L'ELOI