これからは
スーツ

ここ数年、グラフィック Tシャツ、フーディ、XLサイズなシルエットの完全支配下に置かれたメンズウェアであれば、新しい方向へ足を向けた2019年秋冬コレクションは、実に喜ばしい変化だった。「これからはスーツ」、これだ。Diorのキム・ジョーンズ(Kim Jones)は、素肌にスーツを着せた。Celineのエディ・スリマン(Hedi Slimane)は、彼が得意とする、妥協を許さないテーラリング最優先のデザイン美学をさらに鍛え上げた。Dries Van Notenは、いつもながら、最高にサイケデリックなスーツを作ってくれた。Random Identitiesのステファノ・ピラーティ(Stefano Pilati)は、ベビー ブルーのブレザーで話題をさらった。今シーズンは、スウェットパンツを脱ぎ捨てて、とにかくドレスアップ。ただし、ルールは無用だ。ドレスシューズの代わりにクリーパー。ゆったりしたシャツに、派手なプリントに、実用主義のアクセント。「かつての」スーツは、はるか彼方へ飛び去った。だから、新たな変化を祝って、スタイリストのマシュー・ヘンソン(Matthew Henson)とフォトグラファーのカム・ヒックス(Cam Hicks)が、新世代スーツで遊んでみた。ネクタイなんか要らない。