今、ガール グループ NIÑXS が熱い

「文明的な生活の根底にあるのは幻想よ。それに私たちは皆、喜んで協力してる」とヘアメイク中のメイは言う。「問題は、しばらくすると、それが幻想だということを忘れてしまうことね。そして自分たちの周りの現実が叩き壊されたとき、ショックを受ける」

「未来は魔法にかかってる。そして、魔法使いは女性」 - 「A Total Reorientation of the Personality」より。

29階のバルコニーで、ヘッドホンから流れる曲に合わせて歌うのを一旦止めたニキが、「演じることとリアルであることは、二項対立の関係にある」と言う。「自分がステージセットのように思うことがある。ちょっと押したら、全体が崩れてしまうような。たまたま借りた家で、誰か他人の人生を生きているような感じ。自分が演じている『自分』は本当の自分じゃない」

「最近のロジックだと、名声にますます大きな価値が置かれるけれど、そうなればなるほど、実績が伴わないのよ」と、ダンス リハーサルの後で話すメイ。「私たちは、自分自身や自分の感情、性的欲望を、魅力的かつ即座にウケる形に、パッケージ化することを求められてる。でも、憧れる対象のように自分がなれない限り、オーセンティックではいられないわ」

「私たちは世界中に監獄を作って、それを高級マンションと呼んでいる」という歌詞について聞かれ、「マイアミの不動産マーケットについて色々と話してたのよ。ハリケーンや海面上昇とか」とエイジアは答える。「マイアミは5000億ドル規模の水害に直面してる。でも、人々は高級マンション開発をやめないし、不動産価格は上昇し続けてる。だから、私たちはデビュー アルバムをここブリッケルでレコーディングすることにしたの」

「何か役割を担うことで自由になれるの」とニキは言う。その横で、マネージメント チームは、ダイニングルームで、ノートパソコンとスマートフォンにかじりつき、忙しそうにスケジュールを組み、移動の計画を立てている。

「私たちは何も必要としないから、決して失望しない。 文句ばかり言ってる人たちみんなに見せてあげたいわ」 -エイジア

「このアルバムが、今、私たちが生きている世界の倒錯と複雑さと矛盾を表現するものになればいいなと思う。この世界では、私たちの持っているあらゆるモノがイデオロギーに染まっていて、どんなにわずかなマテリアルも製品になっている」-メイ

「連帯感とは空っぽのエレベーターを奇襲すること」 -NIÑXS、同タイトルのデビュー ミニアルバムの収録曲「Highrise」より