ニューヨーク ファッションウィーク 2018秋冬シーズン ウィメンズ トレンド レポート
ニューヨークのトレンドを分析し、ロンドン以降の展望を読む
- 文: Romany Williams

1998年、Helmut Langが自身の春夏コレクションの発表の場をパリからニューヨークに移し、ヨーロッパに先駆けてニューヨークで発表することに決めたとき、彼はファッションウィークのカレンダー全体を書き換えたと言っていい。そのニューヨーク ファッションウィークが、今、新たなスケジュールの転換期に直面している。巨大ブランドが続々とパリに逃げ出すか、ショーをプレコレクションに合わせて開催するようになっているのだ。現在散見されるニューヨーク ファッションウィークのアイデンティティの危機については、すでにあちこちでたくさん書かれているが、たとえ不安定な時期にあるからといって、その影響力が永遠に弱まってしまったわけではない。今回SSENSEは、ニューヨーク ファッションウィークで発表されたコレクションから浮かび上がった、いくつかのトレンドに注目した。今日はロンドン ファッションウィークの5日目。ニューヨークの影響がどれほど反映されているのか見てみよう。

画像のアイテム:Maryam Nassir Zadeh、Sies Marjan、Area
偏光パール
ハイファッション ワークウェアおける3Mのストライプテープにこれ以上の展開がありそうに思えないが、もしこれに取って代わる反射材を探しているのなら、偏光パールがいいだろう。淡い白、ピンク、パープルといったテクノな虹色の世界に飛び込もう。人魚のようなシックなパーティースタイルで、個性的に注目を集めるのが2018年のスタイルだ。
スキューバ
海中に何もかも沈め、休暇を取ったら、ベリーズあたりのスキューバ ダイビング レッスンのスタイルからインスピレーション得た 、1980年代のパワフルなビジネスウーマンとして蘇ろう。 Alexander Wangではネオプレンのヘッドギア、Marc Jacobsでは帽子の下にタイトに巻いて垂らしたスカーフ、Calvin Klein 205W39NYCでは厚手のニットのバラクラバが見られた。どんな生地を選ぶにしろ、今年は首の保護が優先だ。

画像のアイテム:Eckhaus Latta、Pyer Moss、Bottega Veneta
カナリヤ イエロー
一般にうまく着こなすのが難しいと考えられている色調だが、デザイナーたちが、この「お約束」を無視して、コレクションの所々に色鮮やかな黄色を入れているのが目についた。ファッションにおいて「これこれを着るべきでない」という時代は過ぎ去ったのだ。というわけで、このトレンドが気になるなら、ぜひ試してみよう。パントン社が発表した今年の色はパープルだったが、イエローがそれに続くトレンドカラーになりそうだ。

画像のアイテム:Calvin Klein 205W39NYC、Victoria Beckham、Area
何でもかんでもレオパード
このまだら模様についてはSSENSE 2018年春夏トレンドレポートでも触れたが、トレンドはまだまだ続きそうだ。9月になって再び気温が下がり始めても、これで暖かく過ごせそう。これに赤のタータンチェックと組み合わせれば、完璧なパンクルックの出来上がり。
イーサリアム シルバー
このところのシーズンのランウェイでは、ラメなどを使ったキラキラと目立つスタイルが集中的に見られた。これは引き続き2018年秋冬コレクションでも見られたが、若干洗練されてきている。クリスタルの時代から暗号通貨の時代になり、自分の蓄えが増えていくのをゆったりと眺める感じ、といったところだ。
- 文: Romany Williams