2019年春夏に期待される新登場ブランド
CLOTからSaks Pottsまで、SSENSE エディトリアル チームが選んだ注目ブランドをご紹介
- 文: SSENSEエディトリアル チーム

2019年春夏シーズンを迎え、SSENSEに初登場するブランドは、大御所、新進を取り混ぜて50以上。その中からエディトリアル チームが34のブランドを選び、それぞれの経歴や理念などを説明する。これを読めば、SSENSEに選ばれた理由がお分かりになるだろう。

1800年代の初めから高級仕立て服が立ち並ぶエリアとして知られるサヴィル ロウに敬意を表して、そのものずばり、The Rowと名付けられたブランド。創設者であるメアリー=ケイトとアシュレーのオルセン姉妹(Mary-Kate and Ashley Olsen)がこだわりを貫く細心の技術と贅沢な基本は、それ自体、厳密には新ブランドとは言えないかもしれない。だが、2019年春夏シーズンからSSENSEのラインナップに参加する点では、新しい。ココ・ムーア(Coco Moore)をモデルに起用し、モントリオールの有名な建築「アビタ 67団地」で撮影したSSENSE限定エディトリアル「アビタ67団地とTHE ROW」は、こちら。

パリが拠点のアクセサリー デザイナー、ステファニー・ディジェール(Stephanie D'heygere)にとって大切なのは、実際に身に着けられること。タバコがイヤリングになるアクセサリー然り、トート バッグに変身したバケット ハット然り。肩書を書き連ねたキャリアが幅を利かせ、マルチタスキングが必須条件の現在、いちばん求められるのは「実用的なもの」だ。

Helmut Langの2019年秋冬ショーで使われ、レディー・ガガ(Lady Gaga)に選ばれ、セントラル セント マーティンズで学んだアラン・クロセッティ(Alan Crocetti)のアクセサリーは、快進撃中。ジェンダーにとらわれないジュエリーを目指すクロセッティにとって、インスピレーションの源はシュールレアリズム、SF、建築。

2005年に創設され、2016年にカレン・フェルプス(Karen Phelps)がクリエイティブ ディレクターとなって新たなスタートを切ったGoldsignは、元来ベーシックで日常的な「デニム」を、お洒落でエレガントなスタイルとして提案する。ストラクチャードなデザインから実用性重視までシルエットは様々だが、見るからに上質なコットンとアメリカを象徴するベーシックの現代的な表現に、一貫して変わらないGoldsignの理念が表れている。

セントラル セント マーティンズで学んだ後ロンドンで活動を続けるア・サイ・タ(A Sai Ta)は、若手デザイナーを支援するファッション イーストのショーを通じて、ここ数シーズン知名度を増してきた。のみならず、シームがキャベツの葉先のように丸まったタイダイの「Hot Wok」トップスがインスタグラムでバイラルを巻き起こしたことも、デザイナーとしての成長に大きく貢献している。2019年春夏シーズンには、「Hot Wok」だけでなく、個性的なデザインが幅広くSSENSEに登場するが、何はともあれ、 ロマニー・ウィリアムズ(Romany Williams)が「Hot Wok」のパワーを考察したエディトリアルをお読みいただきたい。

Collina Stradaのデザイナー、ヒラリー・テイモア(Hillary Taymour)の情緒と連想を透過した現代デザインは、水彩の絵画になる。トランプ大統領が入国禁止国に挙げた国出身のモデルばかりを招集した「キャスティングによる反トランプ声明」、タイダイ Tシャツで象徴する自己肯定、明確な目的意識でサステナビリティを志向するビジネスの実践…それがCollina Stradaの世界だ。このニューヨーク ブランドを、是非応援したい。

アメリカの東海岸でも西海岸でも「イット ガール」になったアレクシア・エルカイム(Alexia Elkaim)が、現実的なパンツを提案して、ファッション界でのキャリアをスタートした。お尻が大きいことを自認するエルカイムがMiaouを立ち上げたのは、ふくよかな曲線を受け入れてくれるパンツを探すのが一苦労という、辛い現状を是正するためだ。反響はあった。肉体を謳歌するデザインは熱狂的なファンを得て、Miaouは成長を続けている。2019年春夏シーズンには、スポーツウェアへ進出し、もっとカーブを強調するトラック スーツやスポーツ ブラを提供してくれる。

『WWD ビューティ』がポップ カルチャーの次なる担い手として5歳のノース・ウェスト(North West)を表紙に登場させたのなら、Saks Pottsは未来のインフルエンサーのお墨付きを貰ったことになる。若き創設者のキャスリン・サックス(Cathrine Saks)とバルバラ・ポッツ(Barbara Potts)は、ダンスにインスパイアされた遊び心のあるデザインで、ファッション界の主流に躍り出た。過去数シーズンは引く手あまたの作品も現れ、ファンにはセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)やカーディ・B(Cardi B)の顔も見える。

2013年に創設されたPyer Mossは、「伝統とアクティビズムを語る表現を目指す、メンズウェアとウィメンズウェアのファッション ブランド」と自己紹介している。カービー・ジーン=レイモンド(Kerby Jean-Raymond)が率いるPyer Mossのデザイン、そして社会の周縁に押しやられたコミュニティーの存在に目を向ける精神は、私たちが向かうべき方向を指し示している。SSENSEは、 2018年を物語る12のアイテムで、政治的なステートメントが話題を呼んだTシャツを紹介した。


ヘレニズム期のエジプト神話に登場したセラピスは、来世でふたつの文化の橋渡しをする集合の神とされた。ギリシャで生まれたこの新ブランドにも、同じ精神が表れている。4人のデザイナー チームが海洋文化へ贈るラブレターには、アートと船の世界を融合させる想いが書かれている。

優れたデザイナーの輩出に貢献しているファッション イーストのメンバー、インド系イギリス人のスープリヤ・レレ(Supriya Lele)は、徹底して異なる要素を組み合わせるコンセプトでデザインする。裁ち切りのエッジにはパイピングのシームを組み合わせ、トレンチコートはトップスの印象に近い。斬新で、カラフルで、文字通り透明なアプローチは、業界に吹き込む一陣の新風だ。チュールのサリーからオーガンザのユーティリティ パンツまで、レレの創作には、現代人のライフスタイルに内包される予測不能な要素が映し出されている。

テルファー・クレメンス(Telfar Clemens)は、ファッション業界で15年の経歴を持つ。だが、一貫して着実に進化を続けるブランドに、実はそんな長い歴史があると想像する人はいないだろう。クレメンスがTelfarを立ち上げたのは2005年。2017年には、ファッション界のオスカーとも称されるCFDA ファッション ファンド アワードを受賞した。今年2月のニューヨーク ファッション ウィークでは、アービング プラザで披露した2019年秋冬ショーがファッション ウィーク全体を活気づける華々しい活躍ぶりだった。すし詰めの客席には友人のインフルエンサーたちが顔を見せ、トータル・フリーダム(Total Freedom)のDJによるサウンドトラック、超エネルギッシュな脚本家ジェレミー・O・ハリス(Jeremy O. Harris)の独白パフォーマンスでショーはいやが上にも盛り上がり、見事に話題をさらった。

1985年、ルディ・ガーンライヒ(Rudi Gernreich)がこの世を去った。1960年代に活躍したもっとも前衛的かつ挑発的なファッション デザイナーのひとりであり、当時のサイケデリック ファッション誕生にも一役買った人物だ。それからほぼ35年が経過して、カミラ・ニッカーソン(Camilla Nickerson)とネヴィル・ウェイクフィールド(Neville Wakefield)というふたりのクリエイティブ ディレクターの下で、ガーンライヒの斬新なブランドと魂が蘇る。

「ジュー ジュー」と発音するGiu Giuは、デザイナーのジュリアナ・レイラ・ラッジアーニ(Giuliana Leila Raggiani)の世界、リブ編みがぴったりと体を包み込む驚嘆の世界だ。ダンスウェアと意識して90年代のミニマリズムを融合したような、このニットウェア ブランドはLA生まれ。ラッジアーニの子供時代のニックネームに因んで名づけられ、インスピレーションの多くをシシリア生まれの祖母に負う。イタリア語で「おばあちゃん」を意味する「Nonna(ノンナ)」シリーズのタートルネックは、ラッジアーニの代表作になった。エレガントで用途の広いスタイルを見ていると、パリの街路をローラー スケートで走ったジャック・リヴェット(Jacques Rivette)映画のヒロインや、『セックス アンド ザ シティ』のシーズン2と4のキャリー・ブラッドショー、『センターステージ』のゾーイ・サルダナまで頭に浮かんでくる。セロリ グリーン、アイス ブルー、マッド ブラウンといった色使いは、そのままイブニングウェアとしても通用する。むき出しの肩、ぴったりフィットのチューブ トップスのシルエットは、ノスタルジアを見事に使いこなしている。

自分の名前をつけて立ち上げたブランドVejasを程なく停止したヴェジャス・クルシェフスキー(Vejas Kruszewski)が、イタリアのレザー専門ブランドPihakapiをリードするクリエイティブ ディレクターとして戻ってくる。Pihakapiにとって不可欠のレザーという素材について、クルシェフスキーは SSENSEのインタビューでこう話している。「(Pihakapiの作品には)そういう動物的な要素が入ってる。Pihakapiの場合、ブランドの中核はレザーだし、レザーの元は動物だ。レザーは生きている素材で、時が経つにつれてテクスチャが変化する。そういう観点からデザインすると、特定の生き物の形状が、自然に、デザインのシルエットに影響したりフォルムを作ったりするんだ」

マリー=エーヴ・ルキャバリエ(Marie-Ève Lecavalier)は、今後が楽しみなカナダ出身の新進デザイナーだ。昨年はイエール国際モードフェスティバルのクロエ賞を受賞し、今年は栄えあるLVMHプライズの最終候補に名を連ねた。モダンで、着やすく、遊び心に溢れたルキャバリエのウィメンズウェアは、デジタル世界に70年代の少女を呼び戻す。

Mowalola
「私が作る服は、誰でもどうぞ、ってものじゃないの」とモワローラ・オグンレシ(Mowalola Ogunlesi)は言う。「別に、あちこちの雑誌に出たいわけじゃないし」。スケプタ(Skepta)やカニエ(Kanye)にも愛されるこのナイジェリア生まれのデザイナーは、セントラル セント マーティンズの修士課程を、1年履修しながらドロップアウトした経歴の持ち主。迎合する気はまったくない。関心があるのは、制約から解放されて、ファンタジーの世界へ誘う衣服だ。

ジュスティーヌ・クランケ(Justine Clenquet)がデザインするシルバーのアクセサリーは、当初、イット ガールたちがインスタグラムに投稿するセルフィーに何気なく登場するだけだった。だが、80年代、90年代、そして2000年代初頭の美学をとり入れた華麗なデザインは、2010年代を締めくくるにふさわしい。今や多数の高級ショッピング サイトで人気を博すまでに成長し、今後の進化が楽しみだ。

ニューヨークを拠点にするマーティン・アリ(Martine Ali)は、現在、八面六臂で大活躍のジュエリー デザイナーだ。ボールチェーンのネックレス、チェーンリンクのアンクレット...、メタルのケージ バッグ 大ぶりなシルバーのデザインは、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)、21 サヴェージ(21 Savage、リアーナ(Rihanna)、アレイリ・メイ(Aleali May)のハートを射止めた。アリは、時代にもジェンダーにも捉われない創作を自負する。おまけに、プレタポルテのデザインへ進出することもあり得るそうだから、目を離せない。

自由奔放なデザインで知られるJacquemusとカナダの子供向けTV番組「ポルカ ドットドア」が80年代に出会い、共同で何かを創造したら、一体全体どんなものが生まれただろうか?Pushbuttonのショーで目にするものは、多分、それにかなり近いはずだ。2003年にスン・グン・パク(Seung Gun Park)が立ち上げた韓国ブランドは、大胆なグラフィックやオーバーサイズなシルエットからおとなしいパステルの色調や褪せたデニムまで、幅広い展開で大きく躍進中。だが、アナクロと混同することなかれ。パクの手にかかると、昔懐かしい要素も時空を飛び越える。

Medea
ファッション界は双子の姉妹が大好きだ。映画界には「ヴェントゥリーニ」姓が少なくないが、カミラ&ジュリア・ヴェントゥリーニ(Camilla and Giulia Venturini)は、デザイナー、アーティスト、モデル、デザイナーをこなす多才な双子の姉妹だ。ブランド名の「Medea」は、マリア・カラス(Maria Callas)が出演した1969年のピエル・パオロ・パゾリーニ(Pier Paolo Pasolini)映画にちなんでいる。明確なラインのシルエットと陽気な色使いが特徴のバッグを持っていたのは、ちょっと思い出すだけでも、リアーナ(Rihanna)、デヴ・ハインズ(Dev Hynes)、ペトラ・コリンズ(Petra Collins)、イサマヤ・フレンチ(Isamaya Ffrench)。ちなみに、フレンチは、Medeaの2019年春夏キャンペーンで、モデルたちに魔女のような付け鼻を特殊メイクでつけるのを手伝っている。ヴェントゥリーニ姉妹のささやかな野望は、将来イット バッグになりそうなイットバッグを形にすることのようだ。

Mark Crossは、SSENSEに初登場という意味では新ブランドだが、創立は1845年、高級ハンドバッグの前は馬具や鞍を作っていた老舗ブランドだ。1930年代の社長だったジェラルド・マーフィ(Gerald Murphy)がアルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)の友人だった関係で、『裏窓』でグレース・ケリー(Grace Kelly)が演じたキャラクターのため
に、ブラックでハードケースのオーバーナイト バッグをデザインすることになった。商品を小道具にして露出を高めるプロダクト プレイスメントの、もっとも早期の一例と言える。それから数十年が経過した現在、インスタグラムでは、同じ商品のプレイスメントが繰り返されている。アレクサ・チャン(Alexa Chung)からリアーナ(Rihanna)まで、誰もがエレガントに握りしめているのは「グレース」バッグだ。

もはや教祖的な存在のメンズウェア デザイナー、キコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)は、ウィメンズウェアの立ち上げにあたり、セントラル セント マーティンズの修士課程を卒業して間もない双子の姉妹ディアナ・ファニング(Deanna Fanning)とローラ・ファニング(Laura Fanning)を選んだ。ロンドン ファッション ウィークの2019年春夏シーズンで発表されたデビュー コレクションは、メンズウェアとは異なる明るい色使いとフォルムだったが、Camper ヒールをはじめ、フットウェアとのコラボにはコスタディノフのスタイルが忠実に反映されていた。生まれてまだ2シーズンのKiko Kostadinov ウィメンズウェアだが、すでにファッション界に吹き込まれた新風を感じさせる。ファニング姉妹にトレンドを追いかける気がないのは確かだ。

ロンドンで活動するメンズウェア デザイナーのビアンカ・サンダース(Bianca Saunders)は、「男らしさ」の既成概念に立ち向かう。ハイウェストのトラウザーズ、シワ加工のファブリック、ブラウスのようなボタンアップ、ルーシュがふんだんに用いられた2019年春夏コレクションは、典型的なメンズウェアのシルエットに斬新な優しさを与えている。

グラスゴー生まれのチャールズ・ジェフリー(Charles Jeffrey)がスタートしたCharles Jeffrey Loverboyは、1年足らずでLVMH プライズにノミネートされ、メンズウェア部門の最優秀新人デザイナーに選ばれた。英国サブカルチャーの伝統ある美学とジェフリー独特の風変わりな才気を混ぜ合わせた作品群は、まさに洗練された混沌。昨年はウィメンズウェアがSSENSEに初登場したのを記念して、モントリオールの本社を訪れ、SSENSEコーディネータとの共同作業がエディトリアルで紹介された。今シーズンは、メンズウェアがSSENSEでデビューを飾る。

CLOT
ストリートウェア。今、あらゆる人が口にしている言葉かもしれない。だが、CLOTは最初に「ストリートウェア」という言葉を使ったブランドのひとつだった。2003年に香港でCLOTを設立したエディソン・チャン(Edison Chen)とケビン・プーン(Kevin Poon)は、東洋文化と西洋文化の融合を目指し、立派に成功させた。現在のCLOTは、もはや単なるブランドの枠を越えて、文化を伝達する経路の役割を果たし、カニエ・ウェスト(Kanye West)、A Bathing Ape、Nike、Coca-Cola、Disneyなど、多数のパートナーとコラボを展開している。香港に自社店舗「JUICE」があるが、今後世界各地で17店舗を展開する予定。

ロンドンを拠点とするメンズウェア デザイナーのパリア・ファルザネ(Paria Farzaneh)は、ストリートウェアに斬新なスタイルを持ち込んだ。合成繊維の派手な色合いが溢れる中で、ファルザネが選ぶアース カラーの色調と天然素材はトレンドと一線を画す。大ぶりなスニーカーよりは、Converseを提唱す
る。英国育ちのイラン移民二世という生い立ちが形作ったそんな独自のデザイン美学は、個性的で新鮮なアプローチを評価され、2019年LVMHプライズの最終候補にノミネートされた。ファルザネがデザインするバギーなパンツとグラフィック シャツに夢中なのは、決して私たちだけじゃないということだ。

トロントのデザイナー、スペンサー・バドゥ(Spencer Badu)が2015年にS.P. Baduを立ち上げたのは、友人たちを思ってのことだった。素晴らしいファッション センスがありながら、選択肢が限られている友人たちのために奮起して、彼らに似合うジェンダーレスなブランドを目標にした。独学したバドゥのデザインは、清潔感のある現代的なスポーツウェア志向のシルエットと遊び心溢れる幾何学が特徴だ

今年1月のSSENSE限定エディトリアルで、フォトグラファーのシャニクワ・ジャービス(Shaniqwa Jarvis)は、Dries Van Notenが創造するメンズウェア コレクションの本質を見事にとらえてみせた。

長年にわたって、Pradaをはじめ、多数ブランドの特別プロジェクトに参加してきたデザイナーのキー・キム(Kee Kim)が、2018年、自分のブランドを立ち上げた。ファッションの仕事を始める前、イェール大学の有名なプログラムでグラフィック デザインを学んだ経歴を持つキムのデザインは、イラスト的で視覚的。凝ったレイヤードの手法と軽妙なプロポーションが目を引く。

リック・オウエンス(Rick Owens)が田舎へ行ったら、こうなる。地味なアースカラーの色調とあくまでシンプルなシルエットは、牧歌的に表現したブルータリズムだ。フェイ・トゥーグッド(Faye Toogood)とエリカ・トゥーグッド(Erica Toogood)の姉妹デザイナーが率いるブランドToogoodには、彼女たちの舞台衣装、インテリア デザイン、建築、演劇の経歴が織り込まれている。

2018年にファッション界へ躍り出たマリーン・セル(Marine Serre)は、喉から手が出るほど欲しくなるウィメンズ コレクションで、バイヤーたちを狂乱の渦に巻き込んだ。だから、2019年春夏ショーでメンズウェアを数ルックお披露目したときは、「待ってました」の声が鳴り響いた。これで、今パリで最高にエキサイティングなデザイナーに数えられるセルのデザインを、誰もが楽しめる。

Comme des GarçonsとDover Street Marketの舵取りをしている重鎮
エイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)に声をかけられて、クリエイティブ ディレクターのイーライ・ラッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)がデザインに挑戦する。彼の人となりについては、SSENSEエディトリアルをお読みいただきたい。
- 文: SSENSEエディトリアル チーム
- 翻訳: Yoriko Inoue