Joey Bada$$ Speaks Up

Talking Music and Fashion with the Rapper, Actor, and Calvin Klein Campaign Star

  • 写真: Hannah Sider
  • インタビュー: Kevin Pires

Joey Bada$$は飛べる。そして、それは驚くほど高い。フォトグラファーHannah Siderのセットに座って、私はこのラッパーのVetementsのフーディーがオーバーサイズの折り目で彼の最後のラウンドのショットのために地面を飛び降りるときに空気を捕えるのを見た。これが21歳のラッパーにとって初めてのファッションの撮影でないことは明らかだった。Joeyの全体的なプレゼンスは圧倒的な安定感から伝わってくる。そして、繰り返しになるが、彼はベテランのパフォーマーだ。ブルックリンで育ち、Joeyは弱冠11歳とのきにパフォーミング・アーツ・ハイスクールで演劇と音楽を学ぶ一方で創造力を磨きながらラップを始めた。このPro Era collectiveの多才な共同創設者はヒットチャートの5位を獲得したデビューアルバムB4.DA.$$の成功をテレビ番組Mr. Robotでの連続出演やアイビーリーグの大学での講演シリーズの契約へとつなげた。

Kevin PiresとJoey Bada$$は、昨今の音楽とファッションの急接近、勢いを増す彼の俳優としてのキャリア、そして講演シリーズにおいて学生たちから直接投げかけられる、答えるのが困難な質問に関して語った。

ケビン・ピレス(Kevin Pires)

Joey Bada$$

Kevin Pires: あなたのCalvin Kleinキャンペーンは2ヶ月前に公開されました。それはそもそもどのようにして生まれたのでしょうか?

Joey Bada$$: なによりも、このキャンペーンに関われて本当に嬉しかった。Calvinの人々全員がたくさんの愛を見せてくれた。彼らは、このキャンペーン全体を統括する重役が息子に「撮影にどのラッパーを起用するべきだと思う?」と尋ねたところ、「Joey Bada$$!」
と言ったから、僕が選ばれたんだ、と言ってくれた。そして、一方で違う人、多分それはエージェンシーの人だと思うんだけど、がその人の息子に同じ質問をしたところ、その子も同じように「Joey Baba$$!」って言ったらしいんだ。そう、それで、なんていうか、やばいよね、選ばれてしまったんだ。

「#mycalvins に誓う」というタグラインはあなたにとって何か特別なことを意味するんでしょうか?

マイクを前にして、まるでスピーチをするかのような状態で撮影したんだから、面白いよね。最近、講演をしてるから、それで説明がつくよね。自分を表すことに関して話す、それが今回、誓う、ということにおいて意図したことなんだ。

過去に服をデザインしたことがありますね。またやりたいと思いますか?

ああ、もちろん。自分のPro Eraラインで、ブランド自体をネクストレベルにもっていこうとしている。なぜなら、Pro Eraのアパレルを商品としてでなく、本物の服のライン、または少なくとも本物の服のラインになり得る可能性があるものとして見ているんだ。チームと一緒にデザインしているんだ。”Screengrab”してるってこと(笑)。

あなたにインスピレーションをあたえるようなルックスをもつ人々はいますか?

人ではないね。本当に。作品をつくることが好きなんだ。Valentinoの何か、McQueenの何か、Diorの何か、が好き。それはブランド名のせいではなくて、作品ひとつひとつのクオリティーによるものなんだ。インスピレーションとして探すのは人ではないね。

もしクローゼットから無くなったら本当に悲しいものってありますか?

もし無くなったら悲しいものは、クローゼットにいっぱいあるよ。(笑) 背中に星条旗がついてるVisvimのボンバー ジャケット。

今何に夢中ですか?

アノラックが好き。プルオーバーとか、レイヤーで重ね着できるものが好き。最近は、今着てるVetementsのフーディが気に入ってる。

そうみたいですね。

ああ。最近本当によく見るね。自分にとってはタイトすぎて、オーバーサイズなフィット感がドープだよね。

“Amethyst Rockstar”で、「いつラップがファッションショーになってしまったのか」と言っていましたね。それは...。

「パッションを見せないメイクアップアーティストが多すぎるんだ」(笑)

ファッションと音楽がいっしょにたどって来た道に関してはどう思いますか?

以前は、違う視点でラップをしてたんだ。ファッションと音楽に関する自分の思いがいっしょになった。わかると思うけど、2つあるんだ。まずファッションがあって、スタイルがある。ファッションは最近ヒップホップになり始めてる。だけど、ヒップホップにおけるスタイルは常に重要であり続けてきた。意味わかる?それが歌詞の裏側にある文脈だったんだ。今は、ミックスするのがいいな、って思ってる。だけど、自分のことをファッショナブルだとは思わないよ。スタイリッシュだとは思ってるけどね。

毎日何を着るか、気分で決めるのですか?

そうだね。気分次第かな。最初に選ぶのは、大体黒のボトムス。黒ばっかり着てるなって思ったら、何か色を足すようにしてる。本当に気分によるね。

誰もが、少なくとも私は、「これ着なければよかったな」という日があると思うんですが。

誰にだってあるよ。それはその時次第。クソ、今日着てるこのルックなんて、将来見たらきっと自分で、「なんであんなにオーバーサイズなフーディーなんて着てたんだ?それがクールなんて一体だれが言ったんだよ?」ってなると思う。(笑) 今でさえ、昔もっと若い頃の写真を見て「一体何考えてたんだよ?」って。

今までで特に印象的なルックはありますか?

中学生の頃は、一色だけ着るのがよかったんだ。なんか、1つすごく明るい色を。だから、全身赤を着てた。赤いシャツに赤いパンツ、それに赤いスニーカーとハットで、頭からつま先まで。(笑) 二度とやらないけどね。

もしかして、数ヶ月後にそれが戻ってくるかも。

そうだよね。今は全く予想もつかないけど。

今までにどのようにしてあなたのスタイルは進化してきましたか?

まあ、今は前より稼いでるから、自分のスタイルを買うことができる。それが、どう進化してきたかってことかな(笑)。

過去数か月で、NYUとHarvardで講演しましたね。音楽では表現できないけれど講演の仕事でこそできることは何ですか?

目の前にいる若者に話すという直接的な方法だよね。いつも言うのは、自分のメインのメッセージは、ただインスパイアする、ということであるということ。講演の仕事はそれをする機会を与えてくれる。人々は僕を見て、触れることができる。そして自分が期待に応えられたとき、自分を表現できて、音楽ビジネスへの参入に関して話せたとき、それが彼らにとって、励みになったり刺激になると、本当に感じるんだ。そして、それがいろんなことに拡がっていく。政治に関して話すこともあれば、形而上学について話すこともあるし、スピリチュアリティ対宗教に関して話すこともある。あらゆるタイプの様々なこと。若者、ほとんどが同い年か年上だから、同世代っていうことだけど、にとっては、本当にドープなことだと思うよ。彼らにとって、僕はただの彼らのようなやつであり、彼らだって夢を追いかけられるんだということが分かる。

彼らはどんな質問をしてきますか?

正直、かなり難しい質問だよ。1時間くらい話すんだけど、そこから何でも取り上げて、「いつかヒップホップに女性軽視という考え方が無くなる日がくると思いますか?」っていうような質問をするんだ。そういう質問は、今まであらゆるタイプの質問を受けてきた中でも、最近で最も難しかった質問の1つかな。

ソーシャルメディアは、あなたがアーティストとして成長するにあたり重要な位置を占めてきました。そこから何を学びましたか?

そこに自分のビジネスすべてを集中させないということ。そして、自分のこれから出す音楽のプロジェクト名を、あまりに早すぎるタイミングで公開しないこと。なぜなら、人々はまるで今がすべて、みたいに考えているみたいだから。最初のアルバムのときに、発売2年前にタイトルを公開したんだ。そうしたら、2年間の間ファンたちが「B4.DA.$$?は一体いつ出るんだ?一体どこなんだ?」って言い続けてたんだ。それで、僕は「落ち着けよ、まだ完成させてさえいないんだから!」って。

Mr. Robotはどのようにして?オーディションを受けたんですか?それとも彼らの方から連絡してきた?

オーディションに行ったら、3回くらい再オーディションがあって、3回目に、受かったって言われたんだ。

学校で演技を学びましたね。

そう、高校では映画の演劇を学んだから、経験はあったんだ。それに、もし音楽で成功できたら、演技はもっとやりやすくなるだろうって分かっていたんだ。

ということは、それがあなたがやりたかったこと?

確実に自分がやりたかったことの1つだね。そして、それが今最もやりたいことになった。確実いま一番やりたいことになっていることがわかるよ、なぜなら、映画もやりたいと思っているから。

Mr. Robotは、あなたの俳優としてのキャリアの始まりでしかないということですね。

そう、そのとおり。他の役も決まったんだけど、まだ言えないんだ。

ソーシャルメディア上では公開されないでしょうね。

実はその役は、講演のスケジュールと重なってしまって出来ないんだ。残念だけどね。いつか、公表するよ、それも面白いヒップホップのファクトになると思うよ(笑)。

最近聴いた中でお気に入りの曲は何ですか?

最近、2つのアルバムを聞いてる。「The Life of Pablo」とタイトルが無くて未収録の音源。そう、その2つがすごく気に入ってる。

今、何を手掛けていますか?

いくつものプロジェクトを手掛けてるんだ。いくつかのEPと、ミックステープも。今は音楽の仕事に集中してる。2つめのアルバムは今年はリリースしない。それはひとおまず置いておいて、ただ今はいろんなことを手掛けているんだ。

いつも音楽をつくっている、ということですね。

いつも、いつもね。好きだから音楽を録ってる。ただ馬鹿やってるわけじゃないよ、そんな感じだけど(笑)。

本能的にやってる、ということですね。

ああ、それがスタジオにいるときにやることだね。スタジオから出る前に、必ず1曲つくるんだ。

ワールド・ツアーでは、いろいろな場所に行きましたね。買い物する時間もありましたか?

そう、あらゆる場所でいいものを探り当てる。そういうこと。この前のツアーではパリに行けなかったから、まだ買い物もできてないんだ。

世界中を駆け回ることは、ツアーすることにおいて一番楽しいことのひとつのようですね。

そう、あらゆる場所でいいものを探り当てる。そういうこと。この前のツアーではパリに行けなかったから、まだ買い物もできてないんだ。

次の機会には。

次は必ず。

  • 写真: Hannah Sider
  • スタイリング: Von Ford
  • ヘア&メイクアップ: Nigella
  • インタビュー: Kevin Pires