Fidan Novruzova

自身の名を冠したブランドを、デザイナー Fidan Novruzova（フィダン・ノブルゾバ）が立ち上げたのは2020年。 レトロフューチャーな定番アイテムに、出身国アゼルバイジャンのヘリテージを取り入れ、現在はモルドバに拠点を置いているブランドは、伝統的なクラフトマンシップの精神を超現代的なデザインに落とし込んでいます。 シグニチャのスクエアトゥのブーツやシューズは、手作業によるつま先部分のシワ加工や、手染めのグラデーション加工をあしらっている一方で、クロシェのタンクトップやウールのコートは、立体的でグラフィックなディテールが特徴です。 ドラマチックな立体構造、シャープなライン、幾何学的なフォルムと、ロマンチックなドレープとが、ぶつかり合いながら見事に共存している Fidan Novruzova の作品は、機能的ながらも、女性の社会進出が進んだことで女性らしさを誇示するようになった旧ソ連邦時代のパワードレッシングの要素と、アゼルバイジャンの70年代後半のスターたちが醸し出していた儚げでグラマラスな世界観との関係性を彷彿とさせます。 そんな Fidan Novruzova のコレクションは、大胆かつ実験的なカットアウトのデザインや、コラージュのように多種多様な要素を取り入れたデザインアプローチを取ることで、ウィメンズウェアに現代的なノスタルジアを与えています。